今回は9月入学と1月入学について。
INSEADのMBAプログラムには年2回入学時期があり、それぞれ定員400人、全部で800人の結構な大所帯。
9月入学と1月入学では夏休みの有無、授業が忙しい時期と季節の関係などによってDinamicsが異なる。入学前は他の学校へのApplicationと同じ時期に出したかった、という単純な理由で9月入学にしたけれど安直に決めるものでもないです。
□夏休みの有無 9月入学の場合、8月後半から授業が始まり、2週間のクリスマス休暇をはさんで6月いっぱいで授業が終了するのに対し、1月入学では2ヶ月の夏休みがある。この間Summer
Internを試みる人は多く(2年制のビジネススクールでは前年度の秋にSummer
Internの就職活動をしているので時期が遅いといえば遅い)、またこの間旅行をする人も多い。いずれにしても、劇忙のP1-P3が終わって就職活動をするべきP4の前にゆっくり考える時間が持てるというのは素晴らしいことと思う。 そのかわり、卒業が12月という欧米のAcademic
Yearから外れた時期になるのでOn-Campus
Recruitmentに来る会社が少ないという話も聞く。 細かい話では夏休みの間の家賃がもったいない、という点もある。
□季節 INSEADにはFontainebleauとSingaporeの2つキャンパスがあり、P3以降自由にキャンパスを行き来できる(数にあまりに偏りが出る場合は抽選)。「Singaporeキャンパスをアジア地域のRecruitmentの拠点に」という学校側の思惑とは裏腹にヨーロッパの冬にSingaporeキャンパスに行く人が多いので、9月生と1月生では行く時期が異なる。 私たちの時にはP3(1、2月)に行ってP4に帰ってくる人が圧倒的に多かった。今度の1月生ではP4(9、10月)やP5(11、12月)に行く人が多いらしい。入学したところで卒業式をしたいというのは誰もが思うことで1月生でP5で行く人は卒業式だけフランスに帰ってくるらしい。 また、National
Weekや数々のPartyも季節のいい時期に外でやりたいと思うのが人間の性なので5、6月や9、10月に圧倒的に多い。私たちの場合は入って突然Partyだらけだったけれど、1月生の場合「なんだ、Partyばっかりって噂に聞いてたのに何もないじゃん」という事態になる。
入学時期はApplicationの出す時期によって希望通りにいかないこともあるけれど(枠が埋まると次回入学に回される)、今後INSEAD入学を考えている人は上記のような点を考慮に入れることをお勧めします。
posted at 12:00 PM
|
INSEAD生活も終わりに近く私のWeblogも後1ヶ月でひとまず終了なので、これからはこの10ヶ月を振り返ってみたいと思います。
このWeblogを読んでいる人の中でMBA留学を考えている人もいるようなので、初回は一番coreであるINSEADの良し悪しについて。なお全くの私見で800人生徒がいれば800の見解があると思いますが。。。
INSEADの最大の長所はその国際性。WhartonからExchangeで来た人に聞いてもこの点がアメリカのビジネススクールと最も大きく異なる点。アメリカのビジネススクールがアメリカ人+アメリカ生活の長い外国人+少数の外国人からなり、アメリカ人以外は"International"と呼ばれているのに対し、INSEADではひとつの国籍が15%を超えることはない。クラスのDiscussionが多数派の意見に集約されることはなく、そもそも多数派なんて存在しない。 そして生徒の一人一人が国際経験豊か。特に競争の激しいイギリス人、フランス人、アメリカ人、インド人あたりは海外在住経験のない人はきっと皆無で、日本人も帰国子女比率は相当高い。そういう人たちが集まると自然と極端な偏見を持った人や極端に他文化に無知な人がいないので、居心地はとてもいい(もちろん程度の差はあって、基本的に「日本人は寿司ばかり食べている」と思っている人がほとんどだけど)。
この長所を満喫できるのが年に16回ほど開かれるNational
Week(このWeblogでも話のネタがつきた時によく登場させた)。スポンサーを募ってここぞとばかりにお国自慢を繰り広げる機会で、その気合の入りようは相当なもの。Japan
Weekは去年8年ぶりに復活したばかり。普段日本人は存在感が薄いのでぜひ続けっていって欲しい。
学校側としてはシンガポールにCampusを開いてアメリカのWhartonと交換留学を始めたことで、「欧・亜・米の3大陸にまたがる真の国際派スクール」を実現したと謳っているけれど、これは一長一短で詳細はまた別の機会に。 Case
Methodを用いるクラスでは半分以上(Case
Machineとして知られる)Harvardのケースを使用する。そこでは「低価格戦略で突如Market
Shareを伸ばしてきた日本企業に立ち向かう米優良企業」というのがお決まりのパターン(FUJI
FILMの攻めに合うKodak、TOYOTA, HONDA, NISSANに攻め込まれたGM, Ford,
Chryslerという具合)で"Japanese
Company"とひとくくりにされてまるで『悪の帝国』のような扱いっぷり。一方INSEADのケースは日本に好意的なものも多くその点でも居心地がいい。
また普通どこの学校にも「間違って入ったんじゃないの?」「裏口入学かい?」と思うような人がいるけれど、私はINSEADではまだそういう人に出会ったことがない。「頭が切れる」とはこの人のことを言うのか・・・というタイプ、パイロット、女優といった(一見)突飛な経歴を持つ人、それぞれ必ず何かを持っているので、そういう意味ではAdmissionはよく見ていると思う。
そしてこういう人たちが全力を出し切る数々の場面。授業中行うプレゼンテーション、試験、National
Week、Château
Party、Cabaret・・・ 「この人たちがこの能力とエネルギーを仕事に向けたらすごいことになるんだろうな」と真面目に思う。
賛辞はこのくらいにしてINSEADの欠点を。 人によって大きく意見が分かれる点だと思うけれど、私にとって10ヶ月は短すぎた。1年プログラムの長所は仕事から離れる時間が短いことと、(INSEADの高額な授業料をもってしても生活費を考えると)2年制よりも安く済むこと。ただ、学校側がいう「2年でやる授業を1年で」というのは本当でWhartonのプログラム(2年制)と比べると授業時間数は10週間しか違わないらしい。とにかく初めの4ヶ月は授業の予習と試験勉強で死にもの狂いの全力疾走で過ぎる。テスト前の「一夜漬け」に近いものもあって今ではハードなスキル(Finance,
Operationなど)はほとんど頭の中には残っていない。 今後仕事をしていく中で「ああ、そういえばFinanceの授業であれをやった」と思い出して昔のノートを振り返れればいい、というのが正直なところ。
もっと致命的なのが夏休みのような長期休暇がないのでINSEAD後の身の振り方を十分に熟考する時間が取れないまま卒業してしまうこと。「2ヶ月間ビジネスが全く停止する」と言われるヨーロッパで職なしのまま夏を迎えるのがみんな怖いのか、とにかく初めにオファーをくれた企業に安易に決めてしまう人が多い。そのせいか卒業後2年以内に転職する人も多いらしい(もちろん転職が悪いわけではないけれど)。 そして10ヶ月と短いので誰もが最初から最後まで地に足がついていないような感覚でいることと、あまりに忙しくて腹を割って語り合うような時間がないことも欠点。
もしもう一度やり直すとすれば(歴史に「もし」はないけれど)、またINSEADを選ぶ。でも途中で夏休みが2ヶ月ある1月入学を選ぶと思う。
この人生の中でおそらく最も濃密で最も全力で最もお金を使った10ヶ月をあと2ヶ月もすると誰もがまるで夢の中の出来事のように思い出すんだろうなー。
posted at 12:48 PM
|
金曜日のIberian Week
Partyに来たのは何と500人! 9月生、1月生合わせても600人強しかいないのにありえない・・・と思っていると、Executive MBA
Programmeの人や、友達4人連れてきている人やらがいっぱいいて500人だった。
Chateau
de Vaux-le-Penilという地下室が幻想的なお城の敷地でFoam Party。Foam
PartyはスペインのIbiza島で有名なパーティーで何のことはない、巨大な泡製造機からどんどん泡が吹き出てきてみんなで泡まみれになって騒ぐというもの。
INSEADのNational
Weekの中でも一番1,2を競う大盛況なパーティーだった。みんな元気だねえ。。。
今日はINSEAD
Charity
Walk。障害者の団体etc.に寄付をして、みんなで森の中を3km歩く、もしくは10km走るというもので、てっきり毎年恒例の行事かと思いきや9月生の有志が初めて主催したもの。INSEADはイベントごとを主催するのが好きな人ばかりが集まっているので、本当にやることには事欠かない。
森の中10km走るつもりが28℃の暑さに一瞬でバテて近道の7kmにした。
posted at 9:36 PM
|